口腔外科 oral surgery
口腔外科について
oral surgery
口腔外科とは、親知らずの抜歯や口内炎の治療など、口の中や顎・顔面・その周りに現れる疾患を扱います。
歯や口内に原因があるものから、以下のような診察も含まれます。
- 事故・スポーツなどによる外傷
- 顎関節症・顎変形症
- 唾液腺疾患などの外科的疾患
- 口腔粘膜疾患
- 神経性疾患
- 口臭症
亀田歯科医院では、親知らずの抜歯・口内炎や歯ぎしりの治療を行っています。
その他、骨折や口腔がんなどは診療を行った上で、必要があれば香川大学医学部附属病院・高松赤十字病院・香川県立中央病院などの総合病院をご紹介いたします。
親知らず
wisdom tooth
当院では必要がある場合CT装置を利用し安全・確実な親知らずの診断を行っています。
当院では歯科CT装置を利用しております。
従来のレントゲンの10分の1にまで被ばく量を抑えたデジタルレントゲンで、細部まではっきりわかるレントゲン写真が撮影できます。
これにより親知らずの細かい位置や炎症の程度まで判断して、より安全に診断を行うことができます。
親知らずが引き起こすトラブル
親知らずはもっとも奥にあるため、歯ブラシが届きづらく虫歯になりやすい歯です。
斜め・真横を向いて生えている場合は手前の歯との間に虫歯を作ることもあり、ひどい場合は手前の歯も抜かなければならなくなります。
また、歯磨きが不十分になり親知らず周辺に食べかすなどが滞留した結果、周囲の歯肉を刺激し続け、炎症を起こし、歯肉が腫れたり痛みます。
数ヶ月から半年くらいの周期で再発を繰り返すことが多く、ひどい場合は顔が腫れたり骨髄炎を起こすこともあります。
その他前歯の歯並びを乱したり、顎関節症の原因になることもあります。
治療について
痛みなどのトラブルの原因が親知らずである場合、抜歯を検討することになります。
歯ぐきが炎症を起こしている間は麻酔が効きにくいため、抜歯が必要な場合は炎症が治まってから行います。抗生物質や消炎鎮痛剤で炎症を抑え、虫歯で穴が開いている場合は穴を仮詰めしたり、先に神経の治療を行います。
入院する必要がある時
一度に上下左右4本の親知らずを抜歯する場合、などは入院が必要になることがあります。
入院が必要な場合は、香川大学医学部附属病院・高松赤十字病院・香川県立中央病院など総合病院と連携しているためご紹介いたしますのでご安心下さい。
応急処置の方法
親知らず周辺で炎症を起こした際は以下の事を試してください。また、痛みを感じたら早めに歯科医院を受診してください。
- 患部を冷やす
一時的に炎症を抑えて痛みを軽減できます。水をしぼったタオル冷却シート、氷嚢などを使用します。
- 市販の鎮痛剤を服用する
即効性があります。ただし、痛みを軽減することが目的であり根本的な原因を解消することはできません。
- 歯磨きには、やわらかい歯ブラシを使用
腫れている親知らずには、やわらかいタイプの歯ブラシで優しく歯磨きをしてください。
- 口内洗浄液でうがいをする
殺菌作用の強い口内洗浄薬でうがいをして消毒しましょう。アルコール成分が強い物などは避けるようにします。
- 安静にする
親知らずの炎症は、疲労やストレスがたまっていたり、寝不足だったり、体調が悪い時に起こることが多いです。抵抗力が落ちていることが原因ですので、ゆっくり休んで体力を回復させることが治癒力アップにつながります。
口内炎
stomatitis
口内炎は、ほおの内側や歯茎、その周囲の粘膜に起こる炎症のことを指します。
口の中は食事や呼吸をするため常に外部と接しており、食事中に粘膜に傷がついたり、細菌・ウイルスなどが付着・侵入しやすい箇所でもあります。
アフタ性口内炎
疲労や免疫力の低下が原因と考えられる「アフタ性口内炎」は、一般的にもっとも多くみられる口内炎で、頬・唇の内側・舌・歯茎などに2~10mm程度の白い潰瘍を作るタイプの物です。原因ははっきりわかっていませんが、ストレスや睡眠不足、栄養不足などの疲れによる免疫力の低下、ビタミンB2の不足などが原因と考えられています。
普通は10日~2週間ほどで自然に消滅しますが、中々治らないときや範囲が広いときは別の病気の可能性があるのですぐに受診してください。
ウイルス性口内炎
ウイルスや細菌の増殖が原因の「ウイルス性口内炎」には、単純ヘルペスウイルスに感染した「ヘルペス性口内炎」や、カビ(真菌)の一種であるカンジダ菌の増殖が原因の「カンジダ性口内炎」などがあります。その他、性交渉などで口腔内に感染をして、口腔内に炎症を生じる梅毒・淋病・クラミジアなど、STD(性行為感染症)による口内炎も知られています。
ウイルス性口内炎に多く見られる特徴は、初期に小さな水疱ができ、それが破れてびらんや潰瘍を生じることです。また、発熱や強い痛みを伴うことがあります。
カタル性口内炎
「カタル性口内炎」は食事中に魚の骨が刺さったり、頬の内側を噛んでしまったりする他、入れ歯や歯のかぶせ物が傷をつけてしまうなど、物理的刺激によって引き起こされる口内炎です。傷だけでなく熱湯や薬品の刺激などが原因で起こる口内炎もこちらに入ります。
これらの傷に細菌が入り込み繁殖することで、口の粘膜が赤く腫れたり水疱ができたりします。
アフタ性とは異なり境界が不明瞭で、唾液の量が増えて口臭が発生したりする他、口の中が熱く感じたり味覚がわかりにくくなることがあります。
その他の口内炎
特定の食べ物や薬物、あるいは金属などに対するアレルギー反応を起こすことで生じる「アレルギー性口内炎」、喫煙の習慣により口の中が長期間熱にさらされることが原因の「ニコチン性口内炎」などもあります。
ニコチン性口内炎の場合は口の中の粘膜や下に白斑ができ、がんに変化する恐れもあります。
口内炎の予防は毎日の心がけです
口内炎の予防には、バランスのとれた食生活、口内環境を整えるために毎食後のうがい・歯磨き、免疫力を高めるための休養が大事です。
また、口の中が乾燥すると粘膜の免疫力が低下し、口内炎になりやすいとも言われています。口の中を乾燥させないようにしましょう。
歯ぎしり
bruxism
歯ぎしりについて
日本人の約7割の方が自覚なく歯ぎしりを経験しています。
歯ぎしりをしてしまうことで、健康な歯でもぐらつきの原因になり、歯を失うことも多くなります。
また、治療後の歯でも詰め物がかけたり、すり減ったりすることもあり、さらに強く力が入ると歯が割れてしまうこともあります。
その他にも骨が変化したり、顎の関節や筋肉の痛み、肩こりや頭痛の原因にもなったりします。
歯ぎしりの種類
グライディング(歯ぎしり)
歯ぎしりの中でも最も多くの人に見られ、また多くの人がイメージする歯ぎしりです。
上下の歯を強く噛んだ状態で横に滑らせ、ギリギリとこすり合わせる動きで、最も歯にダメージを与えてしまいます。
眠っている時に起こることが多いようですが、起きている時にしてしまう人も少なからずいるようです。
特徴は歯の毛ずれが大きく、歯がすり減って平らになります。
クレンチング(食いしばり)
上下の歯を強い力で噛みしめ、横にこすり合わせるということはありません。
日中、力仕事の時に食いしばるように寝ている時も同じように力が入ってしまう行為です。
タッピング
タッピングは上下の歯をかちかちと噛み合わせるもので、寒くて震えている時のような状態です。あまり頻度は高くありません。
原因と治療方法
歯ぎしりの原因はしっかりと解明されてはいませんが、ストレスや歯並び、噛み合わせや日中の噛みしめ癖など、色々な要素が原因となることがわかってきています。
最も有力なのはストレスで、肩こりなどと同じようにストレスによる筋の緊張によって口の周りの噛む筋肉が張ってコリを生じると言われています。
治療方法
当院では夜に使用するマウスピースをおすすめしています。上の歯をマウスピースで覆い、歯ぎしりや食いしばりから歯を守る役目を果たします。
保険適用の範囲内となりますので比較的安く作成でき、知覚過敏や顎関節症などにも効果的です。